2015年11月29日

木こりと大工と歩く原生林ツアー

昨日、家族で「木こりと大工と歩く原生林ツアー」へ行ってきました。
場所は、設楽町の段戸裏に広がるブナの原生林。
思わず、「ここが愛知県?」という印象でした。
何百年と天然更新を続けている自然の森です。
感動です。

午前中は、木こり・杉野賢治さんと大工・中村武司さんによるトーク。
お二人は、スタジオジブリ発行の月刊誌「熱風」の第一回目に登場されているそうです。
午後は、杉野さんの案内で、ブナ・ミズナラの原生林の中のハイクでした。

林業の世界では、森を守るために切捨て間伐もしょうがないと言われていますが、
「伐られる木に無駄なものは1本も無い。全て、そして木の先まで使い切りたい。」
という杉野さんのお話は、強く心に染み入るものでした。
そして、そのためには、中村さんのような大工さんがもっと増えないと、
状況は変わらないのだろうと、改めて感じました。

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原生林では、ミズナラやブナの巨木や300年生を超える杉や松がむかえてくれます。
地表にしみ出てくる湧き水は、70年の時を要しているとのこと。
そして、ここが、海の始まり。
豊かな川、豊かな海は、水源の森が健全であってこそです。
まさに、森の神秘です。

秋から冬に掛けては、落葉して、森は明るいそうです。
夏になると、いたるところに緑の木陰ができているそうです。
四季折々の森の表情は、その時々の感動を与えてくれそうです。
また、家族でゆっくりと訪れてみたいです。

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ちなみに、私の利用してるソフトバンクのアイフォンは、電波がつながりませんでした。
でも、ひとつ気が付いたのは、GPSはつながっているようです。
アイフォンのグーグルマップでは、現在地が表示されていました。
山に入る時は、便利な道標になりそうです。
それと、廻りにお店は無さそうですので、弁当持参で行った方が良い感じです。

車を駐車した場所から、こんなに近くで原生林を体験できるのは、
そうそう他の地域にはないとのこと。
いろんな興味や意識などは置いておいても、
一度、体験してみる価値のある場所ではないかと思いました。
posted by 青木正剛 at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月29日

連続する木立の中を散歩できる公園・・・小金井公園

ちょっと前になりますが、木組実践ゼミ2012の第一回目の講座があったのですが、
その、講座会場となった江戸東京たてもの園のある場所が、小金井公園です。

私は、公園西側の入口から入って、江戸東京たてもの園に入りました。
結構な距離を歩いたものですから、随分と広い公園という印象でしたが、
公園地図を見つけると、公園の東の端までは、その何倍もあることが判りました。

とにかく、広大な公園です。
都立公園の中でも、最大規模の公園のようです。

人口密集地の東京にある公園ですので、
大災害時の、人々の避難場所として利用されるわけですから、広いということは大切なことです。

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何よりも、この連続する木立。
連続する木立の中を散歩できるのは素敵です。
雑木林の歴史を持つ東京ならではです。
武蔵野ならではと言った方が良いのでしょうか。

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雑木林の公園は、都会の里山といった風情です。

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連続する木立は、その緑あふれる景観もさることながら、木陰をつくってくれます。
ここ数年の夏場の陽射しの強さを考えれば、木陰は公園での必須アイテムとも言えます。

自分の住んでいる地域を振り返ってみると、
名古屋の近辺の公園の多くは、どうも、連続する木立が少ないような気がしてなりません。
木立は点在するだけで、芝生系の公園造りが多いような印象です。
木陰の中を散歩して回れるような公園は、希少です。

芝生公園が多いのは、誰もが利用しやすいようにと、配慮がされてのことなのかもしれません。
しかし、そういった公園は、夏場に行くと、人の少なさにびっくりすることがあります。

木立を増やせば、落ち葉や剪定などの手間が掛かることが影響しているのでしょうか?

陽に照らされた夏場の公園は、人がいなくなります。
強すぎる陽射しは、あまりに辛いものとなります。

公園は、子どもにとっては、大切な場所です。
大人にとっても、大切な憩いの場所です。
また、災害時には、避難場所になることもあります。

名古屋近辺の公園も、もっと雑木林を活かした公園になると良いなあと、願っています。

公園は、人々にとって、重要な社会基盤の一つです。
ちょっと、お金を掛けてでも、丁寧に整備していっても良いのではないでしょうか。
posted by 青木正剛 at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月21日

木材に手間を掛ける

木材は、その一本一本によって、個性が大きい材料です。
樹種による違いはもちろんですが、産地によっても大きな差があります。
同じ産地であっても、立木が山の南面なのか北面なのか、東面なのか西面なのか。
その木が受ける陽射しの状況、風の状況でも、木の個性は変わってきます。
立木が木材となり出荷されるまでには、
工程の進捗そって、何度も人による見立てが必要となります。

間伐の状況によっても、木の個性は大きく変わってしまいます。
良材として有名な吉野材は、密植林業といって、単位面積当たりの本数を増やし、
計画的な間伐をすることによって、均一な目詰まりを持つ材を生み出してきました。
日本最古の人工林の歴史と手間の成せる技です。
密植林業は、どの山でも簡単にできることではありません。

人工林である限り、密植林業でなくても、間伐は大切です。
間伐を怠り、木の成長により過度に密度が高くなった木は、
栄養が吸収できず、痩せほとり、風や雪で倒れ、材木になり得ない木となってしまいます。
山からの資産をみすみす喪失しているようなものです。
豪雨時の土石流や、山から川へ流れ出る水質に影響する環境問題にもなります。

国産の杉やヒノキのほとんどは人工林です。
人工林は、人が手間を掛け続けることが前提となっているのです。

そして、立木が建築用材としての木材になるためには、乾燥工程と製材が必要です。
ここでも、人の手間が重要となります。
この木材に掛ける人の手間によっても、木材の性質が変わります。
材の 工業化を目標とした高温(人工)乾燥による製材 と、
木材の特性を生かす天然乾燥を大切にした製材の、二種類に大別されます。
一部、個性を殺さないように、中温以下の人工乾燥を採用する製材もあります。

時間を短縮し、材の個性をなくし、品質安定・大量生産化を目指すか、
ゆっくりと自然の力を利用し、個性を活かした生産を目指すか、
木材提供者の目的と思い入れの差が、大きく作用する部分です。
大手住宅会社を含めた社会の主流は、工業化による 高温(人工)乾燥による製材です。

高温(人工)乾燥は、熱源に石油資源を大量に使用します。
それに比べ、天然乾燥は時間は掛かりますが、石油資源を必要としません。
当然、二酸化炭素の排出量は歴然の差となります。
未来に向かって、循環型の社会を目指す上では、考えていかなければいけません。

低温の人工乾燥で、石油資源をほとんど使わない乾燥方法も研究中のようです。

いずれにいしても、
木材は、立木の時も、乾燥・製材の行程でも、人の手間が掛かります。
そして、環境問題や資源問題に直結した資材です。

山に、どのような手間を掛けるのか。
木材に、どのような手間を掛けるのか。
未来に向かって、ちゃんと認識していたいものです。
posted by 青木正剛 at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする