2017年01月24日

土壁の家の住み心地をお聞きして

一昨年の暮れに竣工した豊橋上野町の家にお伺いしてきました。
そこで、土壁の家に1年間暮らされた感想をお聞きしました。

調湿と透湿がテーマで、無垢材・自然素材に、拘った住宅です。
住まい方を思い描きながら、断熱性・耐震性・耐久性など、
長い時間を掛けて、お施主さんと仕様の検討を重ねました。

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外壁は、全て土壁を付けています。
土壁70mmに、パーフェクトバリア30K30mmを付加し、
外壁下地全面にモイスTMを貼っています。

屋根通気の垂木部と床根太部に、パーフェクトバリア30K60mm。
どちらも面材は不使用です。
施工上の漏気対策はしていますが、全く高気密住宅ではありません。

LDKから吹抜け・階段・廊下まで一体空間ですので、
冷暖房の負荷は大きい造り片となっています。

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夏は想像以上に良かったです。
窓を開け放し、扇風機2台をフルに使い、という条件ですが、
居間のエアコンは一度も付けずで、
寝室のエアコンを3日間付けただけ、とのこと。
すごく我慢しての結果でははいないそうです。
居間のエアコンは、住宅用の最上位クラスにしたのですが、
使わずでしたが、結果的には何よりです。

冬は少し課題もありそうです。
LDKにガス温水銅板方式の低温式床暖房設置してます。
本来24時間運転した方が安定した熱量が得られるのですが、
どうしてもガス消費量は増えてしまいます。
そこで、ガス代に配慮して、
なるべく低温で、時間を絞ってタイマー運転されています。
さすがに熱量が足りないので、輻射型の石油ファンヒーター1台を併用です。
ただ、これで温熱的には大丈夫とのこと。

解放型の内燃器具を使うのは、ちょっと気になるところでもありますが、
空気環境は問題無さそうです。
無垢材や自然素材と、調湿・透湿の仕様が、効いていそうです。

以前は、比較的新しい鉄筋コンクリート造のマンションにお住まいでしたが、
引っ越したら、娘さんの咳が出なくなったそうで、喜んでいただけました。

社会状況は、高気密高断熱で、土壁など追いやられた感がありますが、
土壁の住環境は、もっと見直しても良いように思います。
断熱性・気密性を上げる調節は、設計で可能です。
床下地や野地板に面材系を使用すれば、気密化を高めるのは容易です。
個人差があるところですが、面材類をそれほど気にされない方もおみえです。
Jパネルや接板の類であれば、接着材料は少ないですし、
最近の構造用合板は、仕上に利用する新建材より、臭いは少ないように感じます。
人によっては、使い勝手が変わる部分だと思います。

土壁は、40〜50mmにして、断熱材を厚くするのも一つの方法です。
外断熱という手もあります。
土壁は、厚む70mm以上必要な1.5倍仕様にこだわらず、
「素材としての特性を生かす」という使い方も、見直しても良いように思います。

仕様を検討すれば、温熱等級4の外皮性能0.87W/(uK)や、
ZEH基準の外皮性能0.6W/(uK)も、設計でクリアできそうです。

土壁の家が増えると良いなあ、と思わずにはいられません。
土壁にご興味があれば、ぜひお声がけください。
posted by 青木正剛 at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

木塾2016第3講座

昨日は、木塾2016第3講座でした。
テーマは「新しい木造の可能性」
講師は安井昇先生です。

安井先生は、桜設計集団一級建築士事務所の代表もされながら、
木造の防火・耐火の研究開発をされる日本の第一人者。
防火の研究は、日本は、世界でも先進国のようですから、
世界の第一人者と言っても過言ではないかもしれません。

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木造の防止・耐火を理解するには、これ以上ない講座です。
安井先生が関わられた実大実験の動画を見せていただきながら、
現実的に法規制の緩和につながっていく詳細な話は、非常に解り易いです。

火災は、どのように燃え広がるか。
また、防火・耐火という、必要とされている性能は何なのか。

燃え抜けない、という意味を理解した時、
可燃材である木材も、燃えないように認識されている不燃材も、
その短所と長所が見えてきます。

木造や、鉄骨造・鉄筋コンクリート造、というイメージで判断するのではなく、
燃え抜けない・燃えて壊れない・燃え拡がらない、ということに配慮して、
防火構造や耐火構造・準耐火構造などをいかに設計するか。
という大切さを、教えていただきました。

落し込み板壁の防火構造(落し込み30mm+添え板24mm)の防火実験では、
片面が燃えている状態でも、その反対面では、
燃え残っている板厚により、輻射熱が抑えられ、
板のすぐ脇に人が立っていられる、という動画は、なかなか衝撃です。
コンクリートやALC版では、燃えない代わりに、板が熱を持ってしまい、
輻射熱で、近くにはいられなくなってしまうそうです。
木は、可燃物なのに、使い様で、防火性能を持つことができる。
昔は、全くイメージできないことでした。

設計実務での木材利用の可能性を広げることも取り組んでみえて、
実例写真は、すごく魅力的でした。

木造の魅力を刺激され、意欲まで掻き立ててもらえました。
有意義で楽しい講座でした。
posted by 青木正剛 at 15:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月03日

2017年、あけましておめでとうございます

2017年の新しい年が始まりました。

あけましておめでとうございます。
昨日は、家族で初詣に行ってきました。
お参りしたのは、設楽町の田峰観音さんです。

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田峰観音は、奥三河の山の中の観音様です。
着くまでの車窓から見える山の景色は、なんだか長い参道のようで、
お参り前の気持ちを演出してくれるようでした。

現地は、ごった返すような人混みも無く、天候にも恵まれ、すごく穏かな雰囲気でした。
本堂前のお線香もお供えできて、穏かなお参りをすることができました。

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と言いつつ、普段は家族の健康をお参りするのですが、
厳しき社会状況の折り、ついつい商売繁盛をお祈りしてしまいました。
今年の課題は、何と言っても営業です。
個人事務所として信頼感の高い業務をご提供している自負はありますが、
ちゃんと依頼をしていただけるよう、頑張って行かないといけません。

そんなに甘くないのは解っていますが、
信じる者は救われる、と信じたい気持ちでした。

という私の不純な気持ちはさておき、田峰観音さんの初詣はすごく良いです。

お正月の間は、無料で甘酒が振る舞われています。
ちょっと塩味で甘みを抑えていて、すごく優しい味で、美味しかったです。
お参り後の五平餅も、でっかくて優しい味噌味で、こちらも美味しかったです。

山の景色を眺め、お参りをして、土地の味を味わって、
穏やかなお正月が味わえました。
posted by 青木正剛 at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする